翔陽 20歳 大学生
憧れていた東京生活の現実は課題と金欠の日々
新潟の田舎町から上京して、東京の大学に入学したのは22歳の春でした。小さい頃からテレビや雑誌で見ていた東京の華やかさに憧れていて、「大学生活はきっとキラキラしてるんだろうな」と思っていたのですが、現実はそんなに甘くありませんでした。
薬学部ということもあり、課題や実験が多く、毎日が勉強漬け。実家はあまり裕福ではなく、仕送りは家賃分だけ。生活費は自分で稼がなければならず、サークルにも入らず、夕方から居酒屋で5時間だけバイトする日々が続きました。友達と遊ぶ時間もなく、気づけば「東京ってこんなに孤独だったっけ?」と感じるようになっていました。
バイオプで大失敗・・・そして出張ホストのバイトとの出会い
「もう少しお金が欲しいな」と思った僕は、高校時代にバイトで貯めた20万円を元手に、友達に教えてもらったバイナリーオプションに手を出しました。最初は「これで一発逆転だ!」と意気込んでいたのですが、結果は一週間で全額を失うという大失敗。自分の間抜けさに呆れながらも、途方に暮れていたところ、羽振りのいい友達から「出張ホストっていうバイトがあるよ」と紹介されました。
最初は驚きましたが、生活に困っていた僕は背に腹は代えられず、住民票を準備してすぐに登録。運よく初日からご指名をいただき、週2回のペースで働くようになりました。居酒屋のバイトは辞め、生活にかなり余裕ができました。週2回だけでも20万円ほど稼げるので、家賃の仕送りも断り、完全に自立できるようになったんです。
聞き上手こそが稼ぐ秘訣!意外と勉強熱心な僕の工夫
この仕事で一番大事なのは、いかに常連のお客様の心をつかむかということ。指名がなければ全く稼げないので、太客になってもらうためには、聞き上手になることが何よりも重要です。僕はYouTubeなどで接客術や心理学の動画を見まくって、勉強しました。
自分の価値観を押し付けず、お客様に憑依するくらい共感することが大事だなと思っています。幸いにも、僕はそのあたりが割とうまくできているようで、リピーターのお客様も増えてきました。気になったらとこ追及する性格が、こんなところで役に立つとは思いませんでした。
将来は薬剤師兼心理カウンセラー?
大学では薬学を専攻していますが、この出張ホストの経験を通じて、人の心に寄り添うことの大切さを学びました。将来は薬剤師として働きながら、心理カウンセラーとしても活動できたらいいなと考えています。
今は週2回のバイトで生活に余裕ができたので、学業にも集中できるようになりました。もう少しシフトを増やしてもっと稼げるようになったら、親に旅行をプレゼントしたいと思っています。東京での生活は、最初こそ苦しかったけれど、今では自分に自信が持てるようになりました。
少し間抜けで失敗も多かった僕ですが、勉強と努力で道を切り開いてきたこの経験は、きっと将来の糧になると信じています。