酒屋の配達バイトをクビになり配達先だった出張ホスト店に転職

バイトで首を切られて一時はピンチでした

大した仕事ではないのですが自分なりに気に入っていた仕事だったので酒屋の配達をクビになったときには焦りました。クビというか「悪いけど」という感じです。コロナの影響で給料が払えないというのだから仕方ありません。

しかし仕方ないと言ってもリアルな話をすると僕は貯金もないし、再就職するアテもありません。一応いろんな求人募集を見てみましたがおそらく僕のような学も能力もない人間には務まらないだろうものばかりで、酒屋の配達で二年ものんびりバイト暮らししていた自分がいかに迂闊だったかそこではじめて悟りました。

そんなときに思い出したのが、このお店のマネージャーの言葉でした。実は酒屋の配達先でもあり、マネージャーさんに「ここで働きなよ」と言われたことがあったんです。結構声をかけられるよという話を、酒屋時代に他のスタッフからも聞いていたので、きっと冗談だろうな・・と半信半疑で電話をかけ、面接をしてもらいました。すると「君なら問題なく稼げるよ」と言われて即採用となり、実際に稼がせてもらえてなんとかピンチを切り抜けることができました。

一年働いて感じたこと

そうして転職して一年になります。「君なら稼げる」と太鼓判を押されたのですが、あの言葉はまんざら、それこそ冗談でもなかったのかもしれません。何せマネージャーが何気なく口にした一言を覚えていて、執念深く面接に行くような僕ですから、根っこの部分がどこか図太いのかもしれません。

そんな性格もあってか、接客のほうも決して上手ではないと思うのですがお客様には結構気に入ってもらえて、順調です。酒屋の配達をしていた頃とは比較にならないほどの高収入をとっています。稼ぎの面から言ってもそうですが、楽しさの面から言っても、これ以上ない刺激を感じています。

この世界で出会う方は、やはり並でないつわものばかりと言いますか…やはり大人としての経験値が違います。単にリッチというのでなく、お金をたくさん持つからには何かしら資質というものがあるのでしょう。すごい魅力的な方ばかりで、こちらが接客をしないといけないのに、お客様の話に気がつくと引き込まれていたり、そういうこともよくあります。

このままこの世界でどこまでも?

お酒も好きで、こうしてお客様と接することに楽しさも感じているので、案外ここが僕の居場所なのかなという思いもしています。転職ということをあえて考える必要もないのかもしれません。ただ若いうちが勝負ではあると思うので、キャストを現役でやれるあいだに稼ぎまくるくらいの緊張感は必要で、そこは気合いを入れてやっていきます。

たまたま新宿の出張ホストという高額バイトと出会うことができただけで、生活がここまで変わってしまうとは驚きです。それも運でしょうが、その運を掴むことができた自分の最初の第一歩の行動力は褒めてあげたいです。「奇跡」は自分次第かもしれません。

今求人募集を見ている人もいろいろ悩まれているはずですが、やってみないとわからないことがほとんどです。第一歩を進むのだけは自分の意思ですが、あとは周りの支えなどもあるので、ぜひ踏み出してみてください。

藍(仮名) 22歳 元酒屋の配達