茨城から新宿へ出稼ぎ…出張ホストの仕事のおかげで将来の夢が膨らむ

あまり先行きが明るくない地方都市なので

茨城県民で、一応こっちで就職もしています。東京とはまあ近い距離にあるとはいえ、北関東というのはやっぱり田舎で、ちょっと都市部から出たらもうズーズーの田舎(笑)自分の勤め先は警備会社なのですが、なかなか出世とかもないし、給料もよくありません。大卒で二年続けていますが、まだ若いのに、これくらいで終わりか、と少し悲観してきました。

けれど、なんかそういうのって、他力的にいずれ状況が変わるだろうとか、そういうルーズな心が自分の心の深い部分に根付いているような気がしたんです。そんなのあって甘いですよね。若い時間はそういうためにあるんじゃありません。自分でなんとかしなくちゃ本当に終わりです。

そういうことで意志を振り絞って、求人募集を探しました。高額バイト、高収入、そういうのにやはり目が行きます。大した学歴もない自分にとって、一発逆転というと、東京で普通に一般企業に入るよりも、水商売から何か、という方がリアルなイメージだったんです。

この仕事とめぐり合って変わったこと

新宿の出張ホストという仕事は、普通に暮らしていて、僕にとって、人生でありえないことだったのではないかと思います。このバイトの口を見つけたときには、正直、どうしようかなと迷いました。でも、これくらい、多少特別なことをしないと俺は変われないと思い、応募。

そのときはもしかしたらキャストが手薄だったのかもしれません(笑)わりとカンタンに採用していただくことができ、茨城から週に数回の出稼ぎ生活スタート。一応というか、保険はしっかりとかけて、本業の警備会社での仕事は続けています。昼番のときには夜の時間が空くので、その時間を使って出勤することが多いです。

この仕事を始めて思ったこと…、うん、度胸がついたな、とまず最初にそれがきます。いろんなキャラクターのお客様と、こっちは考えたり緊張したりする余裕もなく、とりあえず接客させていただくので(笑)もう、当初の「自分を変えたい」という思いなんて、この仕事では自動的にそうなるしかないというか、お客様によって接客を変えないと、ちょうだいした指名の満足度を上げられないので、やるだけやっています。

この仕事を始めて変わったこと、その2

茨城からの出稼ぎ生活が、今で半年くらいでしょうか。この仕事を始めて変わったこと、その2は、やはり経済面です。稼げる。給料安い地元の深夜バイトなんかと比べると、もうそこは格段というか、まったく別のものです。お金のことでは、最初にイメージしていたよりも、かなり高いところまでいけました。

「まじめにやってるからだと思うけどね」と運営さんには言われていますが、運とかお客様の温情によるところが大きいと思います。不定期出勤でも、自分が「大体これくらいかな」とイメージした月収を超えることができるので、嬉しくないはずがないですよね。

今は、とりあえず引っ越したい、と思っています。もう地元での生活はうんざり、とまでは言いませんが、こうして東京に出てチャレンジできる可能性があると知った今、ウジウジと地方でくすぶっているのは時間の無駄遣い。東京での生活の根をきちんとさせるために、時間を見て、昼の仕事の就職活動中です。もちろん、新宿での副業バイトは続けながら。

宗(仮名) 24歳 警備員