埼玉のお菓子工場から来てます
工場勤務。毎日同じことの繰り返し。まあそれでもいいのかな、と適当に仕事を選んでしまったことを、後悔しない日はありません。自分の若さって何のためにあるんだろうと、周りを見ては溜息を吐いていました。なんとかこの鬱陶しさを晴らすことができないか、と。
ただこの仕事、残業はないんです。むしろしてはいけないというか、残業代が出せないような会社なので、定時上がりがマスト。というわけで、アフター5はかなり時間が余ります。なんかできるとしたらそこだな、と思い、ちょこっとラクーにできそうなバイトを探しました。
それで見つけたのが、この出張ホストというわけです。東京、通えない距離ではまったくないし、ただ体力的にどうなんだろう、とは思いながら、迷っていても仕方ないので求人募集に応募しました。水商売には少し抵抗がありましたが、不定期で自由に働けるなら、まあ体力面も含めてなんとかなるだろう、という見込みを持って、とりあえずやってみようと思ったんです。
土曜日に出勤して日曜もそのまま適当に
面接も無事クリアすることができて、工場勤務、そして土曜日だけ出張ホストという生活が始まりました。週一回なので、そんなに負担もありません。ただ週末にしか来ないわけでなかなか最初の方は仕事になじむのに時間がかかりましたが、慣れてしまえば、ほとんど僕を指名してくださるお客様の顔ぶれも決まってきて、そこでずいぶんラクになりました。
土曜日に出勤してきて、そのあとは日曜日も東京で適当に過ごしています。幸いやることには不自由しないような街なので、埼玉にはないお店とかを覗いて、自分の都会に対する憧れみたいなものを満たしていますね(笑)うん、やっぱり東京って楽しい刺激的な街です。
お給料の面で言っても週一という出勤数には見合わないくらいの高収入で、工場の給料と足して、これはいいな、とほくそえむくらいの額にはなっています。程よいくらいの収入アップといいますか、これで自分のささやかな欲を満たせるくらいのお金は得ています。
おしゃれにハマって都会を満喫
最近は日曜日に日払いでもらったそのお給料を持って買い物をして帰る、という生活が定着してきました。こんな自分ですがキャストの仲間にアドバイスもしてもらって、最近はちょっとおしゃれに目覚めて、いろんな服を買っています。渋谷・原宿、そのへんで最新の服をチェックする、なんて生活、以前までの日々では、まったく想像すらしませんでした。
すっかりと何もかもが変わったわけでもなく、ささやかな収入アップという程度ではありますが、ちょくちょく東京に来てこうやって働いて何か楽しいことをする、という生活に新しいリズムが生まれたことには満足しています。以前よりも、ずっと希望のある毎日です。
もちろん本業の方に何か差し支えがあるわけもなく、そちらの方でも以前までの信頼を損ねることなく、淡々とやっています。でも、心の中は、週末のバイトを思いウキウキです。
俊太(仮名) 23歳 工場勤務