地方で朽ちていく自分を想像して…
僕の場合は栃木県からの出稼ぎでこちらのお店に週末のみお世話になっています。仕事はもちろんちゃんとしていて、地元の工場でまあ地味な作業系ですね。でもまあ長いこと続けている方ではあるし、若いわりにしっかりしているといわれて、悪くない給与ももらっています。
ただそれに満足しているかといえばそうではなくて、栃木県なんて田舎で何も知らないままこうやって工員としてフツーの毎日を送るのか…しかも貴重な若い時間を犠牲にして、と考えると灰色な気持ちになります。せっかく関東圏ではあるのだから、何か、東京に副業を持てないものかと、考え始めたのが吉日と、ちょこちょこ求人募集を見ていました。
そこへ僕の心をとらえたのが、出張ホストという職でした。調べてみると、ホストよりはずっとラクで、人によっては楽しいとさえ感じる刺激的な面もある。都内メインでお客様とお買い物とかお食事を一緒に楽しむ、そんな仕事内容。やってみよう! と応募しました。
週末の息抜きに東京の街で稼いでいます
なんかタイミングがよかったのか、面接では緊張していて記憶がないのですが、いくつか仕事をこなすうちに大体感覚がつかめてきて、僕みたいなぼさーっとした人間でもリピートされたりするようにもなりました。週末のみではありますが、お給料面では本当にこれだけもらっていいのかというほど、稼げる高額バイトです。
実際僕の週末なんてただそんなに疲れてもいない体を休めるだけで、大したものではないので、栃木県からの出稼ぎは、いいストレス発散になっているとも感じます。それに当初予想していたよりも、出勤は辛いものでもありません。どちらかといえば、そこからまた自分の日常に戻っていく方がしんどいですかね…こればかりはどうしようもありませんけど。
目標というほどの目標ではありませんが、貯金、今はこればかりしています。実際稼いだお金の使い道もそんなに自分としては考えつかないので、お金を貯めておくに超したことはないのかなと。でもどうなんでしょうね。何かパーッと使えることでもあればとも思います。
そのうち都会に出てくることができたら
自分の生まれ育った街なので、栃木には愛着があります。ですが、ここだけしか世界を知らないというのも、狭いもんです。なんでこれまで都内に目を向けなかったんだろう。もしかしたら、無意識に逃避していたのかもしれませんね。北関東の自分にコンプレックスでもあって、ちょっと都会に出てなまりが出るのとか、そういうのを恥ずかしがってた、とか。
だとしたら貴重な時間をくだらないことで浪費したと思わないでもありません。だからその分を取り返すために、ではありませんが、今後の自分の成長や未来のために、都会に出て何かやる、ということにもっと前向きになりたいです。まだそれが間に合う年齢ですし。
その拠点として、もちろん、このお店を想定しています。今後もお世話になります。
啓祐(仮名) 21歳 工場勤務