接客で勉強しながらチャンスをゲット!役者に最適な仕事です

ちょこちょこ出ている役者ですが…

それまでは調子もよくて、自分はわりと始めるのも遅かったんですが、わりとなんというか妙な存在感があるという理由でちょこちょこ仕事をもらっている役者です。現在26歳、まあまあ生きましたね(笑)とはいえまだ若い身、仕事も何も、すべて勉強中という状態。

ところがやっぱり怪しくなってきたんです、この役者の仕事の方も。だんだんと数が少なくなって、オーディションも厳しくなって…掛け持ちバイトをしているのですが、それも飲食店なんですね。まあ厳しいし、店長の顔を見ているとそっちの方がもっと悲惨だとはわかるので、やっぱりここはひとつ自分で何か稼げる高額バイトでも探すしかないぞと、決意。

いずれこの時代も終わる、そう思いながら、一時期くらいは多少キツい仕事をしてもいいかと思ったんですが、探してみると、この手の求人募集、さすがに東京の街でいろいろとあるんですね。しかも選べる感じ。倍率どうかな、と思いながら、自分が一番興味を持った「出張ホスト」という、なんだか楽しそうなバイトに、覗き見感覚で面接に行ってきました。

自分の幅を広げる機会だと思っています

やるんだったら何でも芸のネタにしたい僕です。この仕事ももう始めて四ヶ月くらいになりますが、一回一回の指名をちゃんとこなしている実感がありますし、お客様からのリアクションにも手ごたえを感じています。その都度、いろんなパターンがあるのも面白いですよね。リピートで親しくなっていくと、必要とされている、その感じに幸福感を覚えます。

僕はかなりしっかりとやるタイプだと思います。というのも、これも一種、役者じゃないですか。呼んでいただいたお客様の好みに合わせる、演じる、これは本業に繋がらないはずがないでしょう。そういう意味でも、稼ぎながら自分の勉強ができる、最大のチャンスだと。

コロナ禍でも順調に指名を頂戴することができて、稼げるバイトでこれをピンポイントで選んでのは間違いなかったと思います。仕事は楽しいし、新宿の街からお客様のところに出ていくのはなんだかハラハラします。その都度、刺激というものを感じてやっています。

この期間だって自分の肥やしになる

自粛自粛でうんざりモードではありますが、こういう経験をすることも、僕は人生において大切なことではないかと思います。それまでの平和ムード、本当に楽しかったですか? たまにこういう緊張感がないと、それこそ平和ボケして、自分が何だかわからなくなるような。

まあそれは僕ひとりの意見です。聞き流してください。とはいえ、実際、このお店で働き始めてから、オーディションでも受からないながら「次も受けてくれ」と電話がきたりするんです。それにこれは個人的なコネですが、お客様がTV業界で、舞台の仕事をもらうこともできました。このチャンスを活かさない手はありません。全力で打ち込むつもりですね。

正直先行きが不安で、役者の仕事から裏方へ転向しようかと思ったこともあったんですが、この様子ならなんとかなりそうです。これからも自分なりに全力に人生に取り組みます。

博(仮名) 26歳 役者