灰色の日々から抜け出すために
食品加工の工場勤務でした。まあ、想像されるとおり、大体は同じ日々の繰り返しという感じです。それが自分でも分相応だと思っていたのですが、とはいえ、せっかく若いうちにこういうことをずっとやり続けて、それで自分の道筋がなし崩しに決まってしまうのかなと疑問に思わないではありませんでした。
そういう日々をうがつような出来事が起きたのは、三ヶ月くらい前のことです。久しぶりに会った友達から、「面白い仕事あるけど、副業的にやってみない?」と言われたんです。それが、出張ホストでした。先述のような自分の思いもあり、興味がわきました。
実際求人募集を見て、応募するときには、友達の紹介とはいえ勇気が要りましたね。やはり自分とは真反対な仕事みたいにも思えたし、どういう風にやればいいのかな、というイメージもわきません。ただ、とにかくやってみることだと、この高額バイトに挑戦しました。
副業で週に数回なので気分的にもラク
工場勤務は幸い残業がほとんどないので、アフター5の時間は自由に使えます。それをそのまま出張ホストに、というダブルワークで、週に1回2回という勤務ですが、なかなかこれがいい刺激というか気分転換になっています。毎日行くわけでもないので、気分的にもラクです。ここまですっと簡単になじめるとは、意外な気分がするものでした。
僕のような内向的な人間がこうしてしっかりと稼げて特に不満のない居場所を見つけることができたのは、もしかすると、運のおかげもあるのかもしれませんね。友人が紹介してくれたのもそうだし、お店の雰囲気が僕にぴったりというのも、たまたまのようにも思えます。
ですが、そういう幸運にめぐり合えたのだから、やるべき仕事はちゃんとやらなくちゃいけないぞ、と思って仕事にはそれなりに真面目に取り組んでいます。ただ接客にもそんなに難しいところはなく、僕自身はわりと聞き上手というか、なぜか雰囲気だけで「落ち着く」と言われたりするので、それに甘えて、でもないですが、静かなキャラで通っています。
美意識も上がって自分が変わりました
仕事は今では三ヶ月くらいでしょうか。ダブルワークを始める前と比べて、やはり日常的にお客様と接する仕事なので、髪型や服装にちゃんと気を遣うようになりました。これはいいなと思います。実際、そのおかげもあってか、職場の事務の子が彼女になったし(笑)
今の仕事はラクでいいです。正直、工場の方でも、何か辛いことがあるわけでもなし、このまま続けてもいいかなと思う一方で、こういう稼げる&チャレンジングな副業に成功することができたんだから、自分にはもっと勇気があるんじゃないか、何かできるんじゃないか、と思わないでもありません。転職、ちょっと考えています。
そこでもし失敗しても、まあこの仕事があるから大丈夫だ、と思えるのもいいですね。もしものときの、新宿での担保(笑)これは頼りになります。自分がもっと成長できるように、今の仕事二つと、これから始めようと思う何かに対して、もっとアグレッシブになりたいです。
俊介(仮名) 21歳 食品工場員