里帰りして聞いた話が小さくて…
店舗スタッフとして勤務しています。こちらのお店にお世話になって3年いかないくらいです。
先日、まとまってお店に休みをいただいて、地元に里帰りしてきました。三重です。東京とはまったく違う眺め。それでもここは自分が育った土地で、愛着があり、落ち着きました。
地元の友人と焼肉に行ったのですが、なんか、どうにも…楽しみにしていたんですが、どうにもそこで出てくる話が、景気悪くて、小さい。地方は給料が安いし、そもそも仕事が少ないから転職もきかないと、みんな嘆いていました。
仕事のことを話してみると、二人食いついてきました
地元にはしばらく滞在して、友人たちと引き続き旧交を温めていたのですが、なんだかチライラ見られているような感じがして、おかしいなと思っていました。
すると、ある、小学生時代からの友達に言われたんです。「おまえ、やけに身なりが小ぎれいだけど、東京人だからか? 東京なんか生活費半端ないだろうし、そんな贅沢できるような金があるってイメージないんだけどな。それに、あいつは羽振りが良さそうだって、前からちょっと聞いてたぞ」と。
実は仕事のことは内緒にしていましたが、まあ自分でも昔の仲間にコソコソしているのは後ろ暗い感じがしたので、話してしまいました。出張ホストの店舗スタッフをしているんだと。そうすると、「それ、俺たちでも出稼ぎできるか?」と二人、食いついてきました。そこでちゃんと友人に仕事を紹介したんです。
自分の家に借り住まいさせて友人二人出稼ぎ中
出稼ぎは、当店ではよくあるパターンです。東京近郊から週末だけ、というスタイルもあれば、ある時期だけ地方から上京してきてマンスリーマンションでも借りて稼ぐ人もいます。
友達に出稼ぎしてみたいと言われたら、断れません。お店も求人募集しています。二人もいい奴らですし、慣れない東京でそのへんのマンションに追いやってやるのも寂しい気がしたので、今は自分の家に借り住まいさせています。
地元に里帰りして仲間を連れてきた僕を、お店は快く受け入れてくれました。「友達同士なら、二人のノリとかあるだろう。その芸風でいけ!」とマネージャーも言ってくれます。実際、その朴訥な感じの二人の掛け合いがウケて、ちょいちょい指名も増えてきました。
いつか仲間と独立できたら、と思っています
僕も店舗スタッフに回って、もう一年弱経ちました。この世界のことを、少しずつわかってきたつもりです。仕事は面白いし、やりがいも感じられるし、何より高収入。高額バイトを狙って入ってくるキャストはみんな個性的で、ここにいるとずっと刺激を感じられます。
今、友人に仕事を紹介して、二人借り住まいさせている状況で、ちょっと考えることがあります。それは、将来、僕自身の経験を活かして、この二人の仲間と共に、独立できたらいいな、と。
もちろん甘くない世界であることはわかっているのですが、老舗店で、接客とは何か、お店作りとは何か、ということはしっかりと学ばせてもらっているつもりです。これからもしっかりと身を入れて働き、独立の夢を実現できればと思います。
翔(仮名) 21歳 店舗スタッフ