上京してきて、まず必要だったのはお金
僕は大学1年生で、入学を機に、静岡から母親と一緒に上京してきました。ずっと母親と二人暮らしの家庭だったので、やはり親を置いて、というのは不安がありましたし、母も一度都会に住んでみたい、とは言っていたので、東京の大学に入れたことは良かったです。
けれど、大学の勉強は奨学金を貰いながら何とかやっていますが、二人暮らししていて、上京時には特に出費がかさんで、かなり借金をしてしまいました。いや、他の人が見たら大したものではないのかもしれませんが、二人きりの僕たちには途方にくれるような額です。
とはいえ、僕自身、大学も忙しいし、ミシンを踏む仕事をしている母が稼げる額にも、限界があります。バイトをちょこちょこして、その分を返済に回していましたが、なかなか先が見えてきません。まず今は金が必要だ、と自分の中でその思いを明確にして、いったん今の安い時給のバイトはやめて、高額バイトにチャレンジすることにしました。
「苦学生? 大歓迎だよ」と言われて
僕はもともと人と話をすることが好きなので、高額バイトといっても、体に無理をさせるタイプではない、接客業を主に探しました。そのとき求人が出ていたレンタル彼氏のバイトがぴったりではないかと思って、電話すると、その日のうちに面接です。
面接を担当してくれたマネージャーさんの雰囲気が穏やかで、気がつくと、自分の追い詰められている状況のことも相談していました。「苦学生? 大歓迎だよ。むしろおすすめのバイトだね。大学と両立できるように調整するから、一度とりあえずやってみないか」と温かい言葉をかけていただけて、あのときは本当に嬉しかったし、救われた思いです。
働く日や時間は自由に選んでいいと言われて、大学のスケジュールの隙間をぬって、無理のない時間に出勤させてもらいました。母親には「そんなに頑張らなくていい」と言われていたので、最初は週に3日程度。それでも、話し好きな自分に合ったバイトだったということもあって最初から指名が連続し、1ヶ月目の給料で、借金返済のめどが立ちました。
お客様は優しい 同じような境遇の人にも勧めたいです
おかげで今、半年このレンタル彼氏のバイトをやって、4ヶ月目に借金はすべて返済しました。そして、この2ヶ月で稼いだお金で、いつも僕を支えてくれて、大学までいかせてくれた母への恩返しに、週末には一緒に洋服を買ったり、豪華な食事をしたりしています。
僕は人と接するのが楽しくて嬉しい、それで元気になる、みたいな性格なので、この仕事に合っていたということもあるでしょうが、お店のキャストは本当にそれぞれいろいろな個性のあるメンツばかりです。断じて、「ウェーイ系」ばかりでは、まったくありません。
はじめに面接してくださったマネージャーが言った通り、苦学生におすすめの高収入が得られるバイトです。シフト自由というところは大きいし、何か、別に「明るさ」とかそういうものじゃなくても、「自分らしさ」があれば、いいお客様と巡り合えると思います。
僕のことを特別気に入ってくれているお客様は、応援する意味で、「どれだけあっても困らないでしょう」とチップをくれることもあります。生活費を稼げることはもちろん、そうやって贅沢費を得ることもできたりするので、みなさんにもトライしてみてほしい、おすすめのバイトです。
遥(仮名) 20歳 学生