フリーターが出張ホストで目覚めた。ネットフリックスの話題が営業につながった話

正直なところ、僕はかなりのおバカです。勉強とか考えるのとか、そういう真面目なことが本当に苦手で、高校を卒業してからは定職に就かずにフリーターとして過ごしていました。何か大きな夢があるわけでもなく、休みの日はもっぱらネットフリックスで映画やドラマを見て過ごすような生活。親からはよく「もっとしっかりしろ」と言われていましたが、その時点では何をどうすればいいのか、さっぱりわかりませんでした。

そんな僕が今の世界に足を踏み入れたのは、完全に運命だと思っています。ある日、黒服として働き始めることになった店で、同僚のスタッフさんに勧められたのが出張ホストの仕事でした。黒服として働く中で夜の仕事の世界に触れるようになり、その流れで「キャストもやってみない?」という話になったんです。特に深く考えることなく、「まあやってみるか」くらいのノリで応募してしまいました。

おバカな僕が思いのほかうまくいった理由

面接の時点では、正直なところ自信なんてありませんでした。これといった取り柄もないし、接客経験も浅いし、何ができるわけでもない。そんな僕がこの仕事で成功するはずがないと本気で思っていました。ところがです。蓋を開けてみたら、僕のおバカなキャラクターが逆にお客様に親しみやすいと評判になってしまったんです。

思いのほかスムーズに指名を重ねていくようになって、自分でもびっくりしました。何を言っても素直に反応する、変なプライドがない、笑顔でごまかせる。そういう単純さが、実はこの仕事には必要だったんだと気づきました。難しく考えすぎずに、目の前のお客様と一生懸命向き合うというシンプルなことが、一番大切だったのかもしれません。

ネットフリックスが仕事に役立つなんて思いもしなかった

最初は本当に軽い気持ちで始めた仕事でしたが、お客様との時間を重ねるうちに、この仕事自体が楽しくてやりがいのあるものだと感じるようになってきました。そして、驚くことに、ずっと趣味で見続けていたネットフリックスの映画やドラマが、思わぬ形で役立つようになったんです。

最近話題になっている作品の話、昔の名作の小ネタ、キャストやストーリーについての質問。こういう話題がお客様との会話のきっかけになることが本当に多いんです。「この作品見た?」「あのシーン最高だよね」という何気ない会話から、その日のお客様の気分や好みが見えてくる。ネットフリックスで見た作品について詳しく語れるのが、実は営業にもつながっていたんですよ。

親からは「そんなことばかりやってて大丈夫か」と心配されていた趣味が、まさかこんな形で役に立つなんて。人生って本当に何がどこで活きるか、わからないものだなと実感しました。

出張ホストで学んだ、仕事の本当の価値

最初は「稼げればいい」「楽しいことができればいい」くらいの感覚で始めた仕事だったんですが、働く中で気づいたことがあります。それは、お客様との時間を大切にすることの重要性です。一人ひとりのお客様が何を求めているのか、どんな話をすると喜んでくれるのか。そういうことを丁寧に観察して、向き合うことが、長く指名されるキャストになるための秘訣なんだと気づきました。

おバカな僕だからこそ、複雑に考えずにシンプルに「今このお客様は何を求めているか」だけに集中できるのかもしれません。ネットフリックスの話題で盛り上がるのもいいし、ただ笑顔で話を聞くだけの時間も大切だし。そういった多様な関わり方が、実は一番のおもてなしなんだと感じるようになりました。

毎日が新しい発見に満ちている

今は、特別な野望を掲げるよりも、まずは目の前の仕事を一生懸命頑張ることを大切にしながら、日々のお客様との関わりを楽しんでいます。新宿での出張ホストの仕事を通じて、本当にいろんなお客様に出会いました。それぞれが違う背景を持って、違う理由で僕の時間を選んでくださる。その責任感と感謝の気持ちが、毎日の原動力になっています。

黒服から始まって、出張ホストの世界に入った僕の人生。最初は何の計画性もない選択だったけど、今はこの仕事が本当に好きです。給料だけじゃなく、人間関係の広がりや、毎日のやりがいを感じられるようになったのは、この仕事があったからこそ。出張ホストという仕事は、おバカで何も持ってない僕みたいな人間でも、ちゃんと活躍できる場所だと感じています。

タク 20歳 黒服・出張ホスト