焼き鳥屋のお店が厳しくなって…
専門学校を卒業してから、焼き鳥屋を開業して、ぼちぼちやっていました。自分の夢でもあったので、お店が持てたことは嬉しかったですね。経営の方もまあ好調でした。常連さんメインで愛されている、小さなお店、という感じです。面白いこともいろいろありました。
しかしコロナの影響は本当に厳しくて、ここ1年半は本当にさっぱり。政府のブレブレ対応にも振り回されて、協力金とかもなかなかおりてこないし、もうどうしよう、と資金繰りにも困りきっていました。とりあえずせっかく持ったお店を閉めたくないので、一旦休業することに。
そして、今、こうして出張ホストをやっているわけです。実は学生時代に結構長くこのお店でお世話になっていたので、快く出戻りを受け入れてもらえました。さすが高額バイトならではの高収入でなんとか今は生活が安定し、本当にホッとしています。良かったです。
学生時代のお客様のご厚意
どうやら求人募集を見て応募してくる新規のキャストも出戻りのキャストも、わりと飲食店で苦しんで、というパターンが今は少なくないみたいですね。時代が時代なので、本当に仕方ないことだと思います。そのような人々の受け皿になっているお店は、お世話になっているから言うのでもなく、素直な気持ちで、すごく頼れるすごい場所だと思っています。
僕もこうして自分の飲食店を休業して出戻ってきたわけですが、何度か出勤するうちに、学生時代にお世話になっていた会社経営者のお客様と再会しました。そこでちょっと自分の困った現状を話すと、「それなら」ということで資金面でご支援していただけるとのこと。
これほど嬉しいことはありません。もちろんお金がすべてではなくて、自分のことをちゃんと「頑張っている人間」として認めてくれたことが、何より胸にきました。短い時間ではありますが、徐々にお店の方も再開して、またお客様も戻ってきてくれています。
お店から新しいお客様も
僕が飲食店をやっていることを知って、またお店も再開したので、出張ホストの方のお客様もお店に足を運んでくださったりと、おかげさまでこんな状況ではありますが、そこそこ繁盛しています。まあ休業していた分を取り返すようなレベルまではなかなかいけませんが。
ただ、いろんなことが良い流れになっているのは事実です。正直に言って、出戻りをすることはなんとなく自分のプライドが許さないような感じもしましたし、どうなんだろうと足踏みしていましたが、結果的にそんなちまちました悩みは捨てて戻ってきて正解でした。
それにしてもいつまでこんなことが続くんだろうと思います。本当になら東京オリンピックもあってお店は大繁盛というイメージまでしていた自分だったので、本当にコロナ禍というのは不意打ちでした。そしてあまりに大きな大打撃です。はあ、と溜息しか出ませんが、まあ、そうなったことは受け入れるしかないので、これからもひとまずやっていきます。
旬(仮名) 24歳 飲食店経営