バーテンダーとしての修行は本当に毎日が勉強です。シェイカーの技術、お酒の知識、お客様との接し方。覚えることは山ほどありますが、この仕事が大好きだからこそ、どんな壁も乗り越えられている気がします。ただ、見習いという立場では給料が安いのが現実で、将来自分の店を持ちたいという夢があるからこそ、生活に余裕を持つことの大切さを痛感していました。
修行だけでは叶わない、夢に向かうためのお金の課題
新宿のバーで働き始めて約1年。本業での給料だけでは、貯蓄をしながら生活していくのに正直なところ足りませんでした。週1日程度の不定休だったこともあり、がっしりシフトを入れるような掛け持ちバイトは難しい状況でした。一時期は日雇いの仕事で補おうとしていたんですが、体を使う現場系の仕事は本業との相性が悪く、疲労が抜けないまま修行に入ることも増えました。生活リズムも乱れ、これは長続きしないなとすぐに感じました。
そこで思い始めたのが、自分の強みを活かした仕事なら両立できるんじゃないかということです。もともと接客が好きで、バーテンダーの修行を通じてお客様との関わり方も学んできました。であれば、ナイトワーク系の仕事なら無理なく続けられるんじゃないか。そう考えるようになりました。
出張ホストという選択肢との出会い
求人情報を探し始めた時、出張ホストのキャスト募集が目に入りました。高収入で、週1ペースでも働けるという条件が自分の状況にぴったりでした。東京、特に新宿を中心に活動する求人サイトでもよく見かけたので、信頼感もありました。迷わず応募することにしました。
面接では、バーテンダーとしての接客経験があることが評価されたようです。スムーズに採用が決まった時は、本当に嬉しかったです。これなら本業と無理なく両立できるんじゃないか。そして、稼げるペースで貯蓄も増やせるんじゃないか。そんなポジティブな気持ちでスタートを切ることができました。
食への探究心が、仕事の得意分野に変わった瞬間
最初は、本業との体力的な両立に不安を感じていました。でも、働き始めると思いがけない展開が生まれました。もともと食事にこだわる性分だったんですが、出張ホストとしてお客様と食事の時間を共にする中で、自然と会話が盛り上がるようになったんです。
新宿周辺のお気に入りの店を紹介し合ったり、グルメの話をしたり。こうした会話の中で、自分の食への探究心がさらに深まっていくのを感じました。休みの日には食べ歩きに出かけることが増え、それが単なる趣味ではなく、仕事の質を高めるヒントにもなっていることに気づきました。
接客経験があるからこそ、お客様が何を求めているのかが読み取りやすくなっていました。バーテンダーとしての修行で培った気遣いも、そのまま活かせる環境だったんです。気がつけば、リピーターのお客様も増えていき、週に数回のペースで無理なく働きながら、着実に貯蓄を増やせるようになっていました。
二足のわらじが教えてくれた、接客の本質
ダブルワークは決して楽ではありません。移動時間もあれば、体力的な疲労もあります。でも、不思議なことに、両方の仕事が「接客」という軸でつながっていることが、日々の励みになっています。
バーテンダーとしては、お客様に心地よい時間を提供し、信頼関係を築くことが大事です。出張ホストとしても、本質は変わりません。どちらの場所でも、誠実に、真摯に関わることの大切さを学んでいます。最初は疲労や時間の使い方が課題だと思っていましたが、気がつけば両方の経験が互いに相乗効果を生み出していました。
貯蓄が増えるたびに、夢が近づいていく実感
副業として働き始めてから、約8ヶ月が経ちました。修行時代にはとても貯められなかった金額が、月単位で増えていきます。それは単なる金銭的な豊かさだけでなく、心の豊かさにもつながっていました。
いつか自分のバーを持ちたい。その夢は、以前は遠い理想に思えていました。でも、今は違います。現実的に計画が立てられるようになってきたんです。内装のイメージも湧くようになりました。どんなお酒を提供して、どんなお客様に喜んでもらいたいのか。そうしたビジョンも、より鮮明になってきました。
出張ホストという応募をしたことで、人生が大きく変わりました。単なるお金稼ぎではなく、修行と並行することで、接客業としてのレベルも確実に上がっていると感じます。お客様との会話の中で感じ取る細かな感情の動きや、場の空気を整える工夫。こうした経験は、将来バーテンダーとしてどう在りたいかに直結しています。
働く意味が見つかった時、すべてが変わった
職場の仲間を見ていると、みんな何かしらの目標に向かって頑張っている人ばかりです。大学進学を目指す人、起業を計画している人、資格取得に励む人。そういう環境に身を置くことで、自分ももっと頑張らなきゃという気持ちが自然と湧いてきます。
バーの修行もまだまだこれからで、一人前のバーテンダーになるまでには時間がかかります。越えなければいけない壁もたくさんあります。でも、この仕事を通じて貯めたお金、学んだ接客スキル、深まった食への探究心。すべてが、将来の夢を実現するための土台になっていると確信しています。
二足のわらじを履く生活は、思っていた以上に充実しています。それは単なる忙しさではなく、やりがいと目標に向かった努力の実感があるからです。これからも無理のないペースで働きながら、着実に夢に近づいていきたい。出張ホストの仕事は、その夢を叶えるための大切な支えになっています。
蓮 22歳 バーテンダー見習い

